【リアル】ベトナム現地採用のお金事情|毎月の収支と年間貯金を公開

ベトナム

「ベトナムで働いてみたい、生活してみたい」という方が気になるのは、お金のことではないでしょうか?

今回はベトナム現地採用でホーチミンに住む筆者が実際のお金事情を公開します。月間・年間の収支について内訳を含めて解説していきます。また、ベトナムの事情を踏まえた5カ年貯金計画についても書いていきたいと思います。

本記事を読むことで、ベトナムでの暮らしにかかるお金の不安や貯金額の目安を知ることができるはずです。妻と2人暮らしなので、単身で現地採用をお考えの方も、夫婦で移住を検討している方にも役に立つ記事になっているはずです。

【前提条件】筆者の基礎情報

まずは前提になる筆者の情報を紹介します。

【筆者について】

  • 27歳男性(日本人)
  • ホーチミン在住
  • 日系上場企業(製造業)の現地法人、マネージャー
  • 配偶者あり

【妻について】

  • 30歳女性(日本人)
  • ホーチミン在住
  • 日本の大手小売企業(IT部門)フルリモート勤務

【住居について】

  • ホーチミン3区
  • 1LDK(55㎡)
  • サービスアパートメント(洗濯・掃除付き)
自宅公開は抵抗があるのでイメージですが、間取り・内装はほとんど同じです。

【ベトナム現地採用】月々の収支

それではさっそく、月々の収支状況を書いていきたいと思います。現地採用で働いている筆者単体の収支と、妻をあわせた夫婦2人分の収支を公開していきたいと思います。

【月の収支】現地採用1人ver

現地採用の筆者1人の収支状況は以下の表のようになっています。食費は朝はバインミー、昼・夜はローカルのお店で食べるイメージです。

交際費および旅行費の内訳は、週1回の飲み会、週1回のホーチミン発日帰りツアー、週1回マッサージ60分を織り込んで200USDくらいです。宅トレで十分なので、ジムは行ってません。

物価について詳しくは、《2022年》ベトナムの物価解説|ホーチミンの生活費編【日本と比較】の記事もご参照ください。

収入(手取り)2,100
家賃(ガス、水道代、Wi-Fi含む)-520
食費-150
電気代-40
通信費(携帯)-10
美容室代-10
雑費-30
交際費および旅行代-200
(日本の国民年金)-140
収支1,000
単位:USD(1ドル=120円換算)

手取りから赤字になっている経費を引いていくと毎月1,000USD(≒120,000円)貯金することができています。※1ドル=120円換算。

【月の収支】夫婦2人ver

夫婦2人の場合、妻の日本での収入が追加されます。手取りで21万円(≒1,750USD)としました。ホーチミンでの生活にかかる費用は基本的に夫の収入から払うようにして、妻の収入はまるごと貯金する方針としています。

2人の手取り収入の合計から2人分になった費用を差し引いた結果が月の収支(=毎月の貯金額)となります。家賃は同じ物件ですが、洗濯サービスが2人だと+30USDになるので織り込んでいます。その他はほとんど人数に応じて費用が増加している計算です。

収入(手取り)3,850
家賃(ガス、水道代、Wi-Fi含む)-550
食費 ※2人なら自炊もします-250
電気代-60
通信費(携帯)-20
美容室代-20
雑費-50
交際費および旅行代-400
(日本の国民年金)-140
収支2,360
単位:USD(1ドル=120円換算)

手取り収入から赤字で表記されている2人分の経費を引くと毎月2,360USD(≒283,200円)の貯金ができている計算になります。

【ベトナム現地採用】年間の収支

次に年間収支を公開していきたいと思います。基本的には上記【月々の収支】を12倍したものがベースになりますが、年間になると収入面では嬉しいボーナスがあったり、毎月は発生しない費用があったりするので、織り込んでいきたいと思います。

【年間収支】現地採用1人ver

収入面ですが、ベトナムでは年に1ヶ月分のボーナス支給が法律で定められています。筆者の場合、出来高に応じてボーナスが追加されますが、計画には織り込んでいません。(そんなに多くないですし)

日本への一時帰国費用は年に1往復分を織り込んでいます。

ベトナムには年2回の長期連休(2月と4月)があります。この2回に飛行機で国内or周辺国へ旅行にでかける想定としています。

毎月の収支×12(ベース)12,000
ボーナス1ヶ月2,100
年間収入(手取り)計14,100
日本への一時帰国費用−700
長距離旅行費用−600
年間収支12,800
単位:USD

以上、年間12,800USD(≒153.6万円)貯金しています。せっかく海外で働き、暮らしているのでケチるのもよくないなと思っています。長期的に人生の幸福度を最も高めるバランスを模索しています。(※1ドル=120円換算)

【年間収支】夫婦2人ver

妻は日本の会社なので、夏と冬にそれぞれ2ヶ月分ずつボーナスが支給されます。夫のボーナスとあわせて年間9,100ドルです。

一時帰国費用と長期旅行費用は単純に2人分としました。追加でかかるのが妻の民間医療保険への加入費用です。夫は会社負担で加入しますが、妻は年間およそ1,000ドルくらいかかります。日本の医療保険に加入しているので、なしとする考え方もありますが、我が家では念の為入っています。

毎月収支×12(ベース)28,320
ボーナス(夫1ヶ月+妻4ヶ月)9,100
年間収入(手取り)計37,420
日本への一時帰国費用-1,400
長距離旅行費用-1,200
民間医療保険(妻)-1,000
年間収支33,820
単位:USD

夫婦では、年間33,820USD(≒405.8万円)貯金しています。将来の2人の選択肢が広がると思って貯金していますが、当然お金に対する価値観が違いますので、話し合いが大切です。たいていは「楽しく使っちゃおう!」派の人がしだいにストレスを感じます。そんな時は日本のウォーレンバフェットと呼ばれる本多静六先生の本を読ませましょう。

【ベトナム現地採用】5カ年貯金計画

ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。笑

続きまして、現在進行中の計画になるのですが、5年分の貯金計画を発表したいと思います。まず単純に年間収支(貯金額)を5倍すると、現地採用の夫1人で64,000USD(≒768万円)、夫婦で169,100(≒2,029万円)の貯金になります。(※1ドル=120円想定)ここは最低限死守したいラインになります。

問題はここからです。単純に年間収支(貯金額)×5年にならないのがベトナムの魅力です。

5年となると考慮したいのが、

  • ベトナムの定期預金…年間金利6%くらいつきます。(2022年4月現在)
  • 為替変動…2022年4月現在、20年ぶりに1ドル126円台に到達しましたが、中長期的には円安ドル高(USDに連動するベトナムドン高)になると想定しています。
  • 副業…海外にいるからこそできる副業にもチャレンジしてみたいです。
  • 昇進・転職…経験と実力が伴えばさらにベースとなる給料を増やすことも可能でしょう。(逆に下がらないように頑張らないといけませんが。)
  • 帰国時の社会保険料返金…ベトナムでは毎月の給料から8%の社会保険料が源泉徴収されていますが、外国人は帰国時に一括で返済されます。つまり、累積給料の8%が帰国時に返金されるというわけです。退職金のようですね。

将来のことは誰にもわかりませんし、希望的観測になりがちなのであまり細かくは書きませんが、インパクトの大きい金利と為替については参考程度にまとめておきたいと思います。

【5カ年計画】ベトナムの定期預金

まずは年間6%の定期預金です。いくらベトナムの定期預金に入れるのか等、運用によって元となる額は異なりますが、下の換算表の通り、例えば100万円を預けておくと複利で5年間終了時には133万円に増えます。

現在の日本は超低金利なので、銀行に貯金しても仕方ないと言われていますが、ベトナムでは話が別です。私たちの親よりも上世代が「貯金をしておけ」と口酸っぱく言っているのは、当時は貯金しておくと資産が増える時代だったからですね。ベトナムは今まさにそんな時代なわけです。

ベトナムで定期預金に預ける方法や注意点については、また記事を書きたいと思います。

年数金利総額(万円)
1年6%106
2年6%112
3年6%119
4年6%126
5年6%133
100万円を金利6%(年)で5年間預けた場合

【5カ年計画】為替要因

為替についても、インパクトが大きいです。ベトナム現地採用の強みはベトナムドンやアメリカドルで給料を貰えることです。

2022年4月時点で約20年ぶりに1ドル126円台に突入というニュースが流れていますが、中長期的には日本円の価値は低くなるのではないかと筆者は考えています。要因は人口減少や少子高齢化という日本側の要因と、経済発展というベトナム側の側面があります。

まあ、ここは誰にも分からないので、この辺で筆を置きます。予想が外れて円高になって、ベトナムドンやドルを中心に貯金していたら損したということもあり得なくはないと思います。

下の表は期待も込めて、5年後の為替によって夫婦の貯金額がいくら変動するかシュミレーションしてみました。ベースの貯金額は年間収支×5年の額です。

夫婦貯金(5年)
単位:ドル
為替
(1ドル=)
日本円換算
169,100120円2,029万円
169,100125円2,124万円
169,100130円2,198万円
169,100150円2,537万円
169,100200円3,382万円

まとめ

以上、長くなりましたがベトナム現地採用者(夫婦)の月間・年間収支と5カ年貯金計画を公開しました。

日本で仕事することに飽きてしまったという方や、長期的に経済成長が見込める国で働いてみたいという方は現地採用という道も検討してみてはいかがでしょうか?暮らし方によっては意外とお金を貯められるかもしれません。

※今回、妻が日本の仕事を続けながらベトナムに移住していることを前提としました。「パートナーが海外赴任に帯同しながら日本の仕事を続ける方法(税金などの手続き方法、渡航にかかる初期費用、注意点)」は別途記事にしたいと思います。

今回の記事がキャリアとお金について考えるヒントになれば幸いです。


コメント

タイトルとURLをコピーしました